おめでとう


「まさか自分が結婚するとは」
結婚する事になったから、写真を撮ってほしいと連絡があった時に、
さっちゃんは、そんな雰囲気の事をゆっていた。


式の直前、大きな鏡の前で、どんどん美しく変身しながら、
1年と少し会わない間に、どんな事があって、その途上で旦那さんと出会ったのか、
きらきらの瞳で、話してくれた。


「バリは願いが叶うところ」
と、さっちゃんは教えてくれた。



京都という日常を離れた場所で、
久しぶりの友人たちに会い、たくさん色んな事を話した。


いつも輝いていて、私にとっては眩しい存在の彼女達も、
それぞれに様々な想いをもちながら、
周りの人をとても大切に日々を営んでいる姿に、自分の心が緩むような気がした。
足下からしかできないけれど、それが大切で、それでよいのだと。


遠くに住んでいる友達とは、たまにしか会えなくて、別れれば、またそれぞれの日常に戻っていく。
その関係だからこそ、溢れてくる会話や、気付きがたくさんあると、初めて知った。